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Question:

ワインの発酵と熟成

ワインの発酵について質問です。樽もしくはステンレス槽でジュースが酵母により「発酵」しますよね。その後、ビンに移して寝かすと「熟成」という工程に変わります。発酵を止めるため、熱処理等が必要だと思うんですが、熱処理は基本的にはしないと思うんです。(超低温安定化というのはしていないところが多いですから除きます)「発酵」は「熟成」とワインの上では同意語なんでしょうか?もしくは、熱処理をせずにどのように発酵を止めるのか教えてください。

Answer:

≫まず発酵の停止について
自然に発酵を続けたとしても、アルコール度が14%を超えるくらいになると酵母が活動ができなくなります。(自分で作ったアルコールによって)
アルコールに強い種類の酵母でも、20%を超えて活動できる物はなく、大多数は17,18%で発酵が停止します。
通常は生産者が自分の考えるところのタイプのワインにするため、例えば甘みを残したい時などは発酵の途中で、二酸化硫黄(SO2)を添加したり、温度を下げて酵母の活動を止めたり、遠心分離機にかけて酵母を除去したりします。

≫次に熱処理について
通常ワインの場合、発酵が終了しても酵母が、全ていなくなっているわけではなく、活動を停止しているだけです。
ワインの中に残っている酵母は瓶詰後温度が高くなると再発酵をしたり、二酸化炭素が生じたり、ワインが濁ったりします。
それを防ぐために、瓶詰時にパスツリーゼーションを利用した加熱充填あるいは火入れ充填と呼ばれる熱殺菌を行います。
パスツリーゼーションは今では牛乳の方が有名ですが、もともとはパスツールが故郷のワインの酸敗防止のために考え出した方法です。
お宅の冷蔵庫に入っている牛乳の横を見てください。
殺菌方法が60℃で30分間とかかれていたらパスチャライズ牛乳です。
120℃で2秒間とかかれていたら普通の牛乳です。(ちなみにこちらの方が熱によるおこげで甘く感じます)
ただし、アロマは熱に弱いため、また褐色化する場合もあるので、微妙なバランスをもつ熟成タイプの赤ワインや白・ロゼワインは熱殺菌する代わりにフィルターで酵母をろ過する方が多いです。

≫発酵と熟成の違い
樽もしくはタンクで発酵が終わると、熟成用の樽またはタンクにワインは移されます。
ここからがワインの熟成の始まりです。
発酵が終わったばかりのワインは混濁しており、また味もバラバラですので、この段階で適度に酸素を加えながらバランスのとれたワインに仕上げていきます。(酸化的熟成)
そして、瓶詰された後、いろいろな成分が上手く溶け合い、美味しいワインになっていきます。(還元的熟成)


 

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