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スパークリングワイン イタリアのその他の情報

Question:

ワインの香りの表現の中には?と思わずにはいられないものがたくさんあるのですが、なめし皮やジビエ、野獣肉などの香りがするものは美味しいのでしょうか?

Answer:

そうですねえ。ちょっとぎょっとするような表現ですね。

それらの香りは、決して悪いものではなく、いい香り、とされています。
多くの場合、それらは、その香りが単独で顔を出すことは少なく、たくさんの香りの中の一つの要素として出てきますので、そんなに不快感は無く、楽しめる場合が多いです。
なめし皮の香りは、熟成したボルドーの赤ワインに出ることが多いみたいですし、野獣肉の香りは、フランスのジュヴレイ・シャンベルタン(赤)のものに比較的強く出がちです。
いずれも、心地よく感じる方が多いのではないでしょうか。

ジュヴレイ・シャンベルタンの、野獣肉のような香りは本当に特徴的で、ぼくも今までブラインド・テイスティングをしたなかで、ピンポイントでジュヴレイ・シャンベルタンだと当てられたことも何回かあったくらいなんですよ。
(どこの国かも言われず、世界中のワインから考えて、です)

表現の中で、「石油香」というのもあったかと思います。このかおり、実はリースリングのワインに出てくる、特徴的なものなんです。
まさに石油、特に、灯油のような香りです。
リースリングに含まれる、トリメチル・ジヒドロ・ナフタレンという化学物質(といっても、自然界のものです)によるものなんですよ。
この物質は、ワインが若いうちは他の物質と結合して、あまり強くは石油香を感じませんが(でも、ほんのり感じる場合もけっこうありますが)、年数がたつにつれてその結合がだんだん解き放たれるため、強く感じてくるようになります。

ワインの造り手によっては、若いうちからこの香りが出るようにしているのもあります。

ドイツワインでしたら、今なら1980年代以前の、リースリングのキャビネットクラスのものなら、この石油香がよく出てくるかと思います。シュペトレーゼやアウスレーゼクラス以上だと、ちょっとわかりにくいです。
また、アルザスでしたら、レオン・ベイエという造り手のリースリングが、この香りが強めに出る傾向があるようです。
今から4年ほど前、ここの1998年物のリースリングを飲んだのですが、本当に石油臭く、味わいまで石油っぽく、ちょっと閉口したことがあります。
いくらリースリングの特徴とはいっても、ぼくはどちらかというとこの香り、苦手です。


 

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